「100日後に死ぬワニ」が炎上した本当の理由3つ

「100日後に死ぬワニ」とは?DACTなりの考察

「100日後に死ぬワニ」とは、きくちゆうきさんがTwitterで毎日連載していた漫画で、1日1話、主人公である「ワニくん」の日常が描かれ、100日後には亡くなってしまうという内容でした。


多くの人が多くの感想を抱いていますが、私にとってこの主題は

「死は必ず訪れるし、誰もが数日後に死ぬ。しかし、なにげない日常の風景も死があるからこそ美しい」

と感じ取れました。非常にすばらしい作品でした。

誰もが固唾をのんで見守った100日後…ワニくんは死んでしまい、日本中のみんなとワニくんのことを想う瞬間を共有した、そんな気分でした。

炎上のきっかけ

そもそもこの作品が炎上したきっかけはなんでしょうか。それはワニくんの死を想う最中に投下された、映画化、物販などのツイートでした。

これに対してTwitterの民は激怒したわけです。

前置きが長くなってしまいましたが、その激怒の原因を探りました。

炎上の原因3つ

テンションのズレ「喪に服す時間がほしい」

ワニくんが亡くなった瞬間、ワニくんを偲ぶ時間が訪れます。ある人はネット上で、ある人は飲み屋で、考察を交えながらあれやこれやと話すわけです。

しかし、その1時間後に物販、映画化などの告知がされたわけです。

そこで拒絶反応が起きたということは、マーケターの予想以上に多くの人がワニくんに親近感を抱いていたということです。

金・権力への拒絶反応

物販、映画化を手がけた会社に、大手広告代理店に関係する者の名前がありました。

いまの世の中(いつの時代もそうかもしれませんが)巨大権力というものは庶民に受け入れられるものではありません。

この大手広告代理店は、新入社員の過労死疑惑など、もともと問題点を指摘されていた企業でした。

よって、多くの人にとって「100日後に死ぬワニは巨大権力によるマーケティングだった」という認識になってしまったのです。

(作者のきくちゆうきさんは否定しています。)

居場所の喪失、失望 – 遊び場を奪われた感覚

おそらくこれが一番大きい理由なのではないかと思います。

Twitterは無料のツールです。インターネットの環境があれば誰でも気軽に参入できるツールであり、

「100日後に死ぬワニ」もポップな絵柄、4コマ漫画、ということから同じく気軽に話題に上がるものでした。

リプライ欄を覗いてみると、今後の展開に関する予想、パロディ(コラ画像)、登場人物の言動の考察や深読みなど、多くの人が多くの話題を好き勝手に投稿していました。

つまり、Twitter幼稚園で、「面白そうな遊びをしてる園児がいるぞ」ということで、みんなで遊んでいた状態でした。

しかしワニくんが亡くなった直後、遊びの余韻に浸ったりまだ遊んだりしている最中に、その「面白い遊びをしている園児は大人の言いなりで動いていた!」「しかもおれたちのの嫌いな人だ!」という噂が広まったのです。

「遊び場を大人に奪われた」といった感覚を得た人もいれば、「新しい遊びを園児達だけでしていたつもりが、大人が提供していた遊びだった。自分たちは踊らされていた。」と感じ方をしたため、今回の炎上が起こったと推測されます。

マーケティングの難しさ

「3日坊主」という言葉があるように、人の興味はだいたい3日が限界と言われています。現にワニくんが亡くなった日はTwitterのトレンドランキングを席巻していたにも関わらず、ワニくんが亡くなってから4日目となった現在はTwitterのトレンドランキングにはその名前はありません。

ワニくんが亡くなった瞬間に作者の方のフォローを外す人もいるかもしれません。そういったことを理解した上でワニくんの物販、映画告知を命日に出したのかもしれません。

マーケターの方々からしたらウッキウキで告知をしたでしょうに…残念です。

マーケティングの観点から言えばタイミングは良いとしても、今回のケースは「ワニくんを偲ぶ時間」が必要だったという事実があったのです。

物事は全て掛け算です。「正解は存在しない」という表現よりも「正解も不正解も無限大にある」といった表現の方が正しいのかもしれません。